なるほどね。PART2

誰にともなく、近況報告など。

会社について

今日は、会社の飲み会があった。

 

僕は会社の飲み会というのがとにかく嫌いだ。

どう綺麗事を並べ立てたところで、あれはゴマすり合戦に過ぎない。

「どうだ、もう一軒?」

「よろこんで!」

と付いていく部下の従順さは、僕の目には奇異に映る。

何せ、会社という組織はそもそもビジネスをするためのものだ。

働いて、お金を得るためのものと言って差し支えないだろう。

仲良しこよしするために寄り集まっているのではない。

確かにビジネス上コミュニケーションは重要だが、少し行き過ぎてはいないか。

なぜ、あそこまでの関係性を持とうとするのか。

 

会社にいると、ベテラン層と若手の会話内容にある種の規則性を感じる。

若手は、友人関係や自分の恋人、家族の話が多い。

ベテラン層は、会社の誰それがああした、こうしたという話が多い。

最近の若者は公私の「私」を重視している、という風にも捉えられるだろう。

しかし、僕はこのように考えている。

「会社に浸かった人間は、やがて会社内に家族的組織を構築する」

つまり、会社が友達や恋人、家族よりもプライベートな組織になるのだ。

これは決して、社長がお父さんで副社長がお兄ちゃんで…ということではない。

ある組織で有力な人間の周りに、その「ファミリー」的な人が寄り集まるのだ。

「ファミリー」の上下関係は親子関係のように絶対的で密なものとなる。

変な話、任侠の世界みたいなものと言っても過言ではない。

酒坏を交わしたオジキやアニキがいっぱいいるわけである。

ファミリーに従っていれば、やがて引っ張り上げてもらえるという寸法だ。

そうなると、自分の家族のことより会社のファミリーが大事になってしまう。

「娘の送り迎えをするので」と帰った人が「アイツ帰りやがって」と言われる。

身重の奥さんがいるのに、休日に会社のイベントに参加している人がいる。

でも、真に大事なのは会社のファミリーじゃなく、自分の「家族」なのでは?

 

会社のために生きるのではない。会社は生きるための手段に過ぎないはずだ。

でも僕もいつか、ああなってしまうのだろうか。

曖昧に頷いたり笑ったりしつつ、僕は今日も一次会でそっと会場を去った。

 

今日の一言

家族といえど親しき他人、会社のファミリーはもっと他人。