花について
ちょうどこの時期、道北ではアジサイの花が見頃だ。
そば畑には一面に白い花が咲いていて、香りはともかく実に見事だ。
花の名前にはあまり詳しくないが、年を経るごとに花を見るのが好きになった。
父親は花が好きで、休みのたびに家の庭で飽きもせず花の世話をしていた。
当時はそれがどうにも理解できなかったのだが、最近はわかる気がする。
そうは言っても、アパート暮らしでは庭いじりをするわけにもいかない。
そんなわけで、せめて見るだけでもと公園でやっている花の展示に足を運ぶ。
温室のある公園では少し時期外れの花が見られて面白い。
なにしろ、外が枯れ木ばかりの時期に桜を見たりできるのだ。
ちなみに、僕の一番好きな花はキンモクセイの花だ。
昔仙台に住んでいた頃、秋になるたびにキンモクセイの香りを楽しみにしていた。
まだ花を楽しむという習慣がそれほど無かった頃の、数少ない花にまつわる思い出だ。
今思えば、あの満開になった時のオレンジに輝くような様は、実にきれいだった。
そのうち、ポプリでも買ってみようか。