労働について
「はたらくって、青春だ」というおぞましいキャッチコピーがある。
学生時代のバイトの話ならまあわかる。
しかし、どうやらこのキャッチコピーは正社員として働く物語に付いたものらしい。
はたらくって、お金だ。
これ以外に何があるというのか。
「やりがい」などという便利な言葉で今までどれだけ搾取されてきたのか。
「やりがい」は、雇われて手に入れるものではない。
雇われて手に入るのは、拘束の見返りとしての金銭だけだ。
もし本当のやりがいを手に入れたいなら、自分で身を立てるべきなのだ。
ところで、やりたいことってなんだろう。
唐突に考えると、何も浮かんでこない。
働いて、それで思考停止してしまっているのだろうか。
残業したくないとか、家でできるのが良いだとか。
どれもこれも、雇われる前提の願望だ。
気づけば飼いならされていたということか。
そしてまた、労働の日々が始まる。